順調にハルヒの体重は増えていたが、呼吸だけがなかなか安定しなかった。
呼吸器を抜管してみても、血液中のCO2がすぐにたまってしまい、再挿管の繰り返しだった。
肺が弱いこと、気管は様くないけど鼻腔が狭くて鼻呼吸が難しいこと、
ハルヒにとって限られた時間を家族と一緒に過ごせるのがいいこと、
でも呼吸器をつけたままでは家に帰れないこと・・・
ハルヒが自分で呼吸器を抜いてしまうという事件が、気管切開を決定的なものにしてしまった。
小さな身体に傷をつけてしまうのは嫌だった。
吸引や医療的なケアが必要になるのはもっと嫌だった。
でも・・・生きるため、一緒に過ごすための究極な選択だった。
そして平成18年11月14日、気管切開と胃瘻造設の手術を受けた。
今までは鼻チューブだったけど、鼻が狭いので少しでも楽に呼吸ができるようにと
胃瘻を進められ、同時の手術となったのだった。
手術自体は簡単、でもこの子は染色体異常があるから普通の子よりはリスクが大きい。
小児外科の先生に言われていたけど、3時間かかって無事に成功した。
術後しばらくして呼吸器が外れ、ハルヒの状態は安定しGCUに移った。
もうすぐ一緒に暮らせる!
毎日GCUに通い、吸引からカニューレ管理、胃瘻での栄養注入の仕方など医療ケアを必死に覚えた。
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