ずっと順調なマタニティライフだった。
つわりも全くなく、仕事も休まずに続けていた。
おなかが目立つようになってきて、赤ちゃんの成長が楽しみで仕方なかった。
妊娠8ヶ月に入った妊婦健診の日、嫌がるパパを連れて産院へ・・・
エコーを見ながら先生が「頭がちょっと大きすぎる」と言った。
体や他は平均よりもちっちゃいほうなのに・・・
水頭症かもしれないので、大学病院で精密検査を受けるよう勧められた。
子どもとサッカーしたのがいけなかったかな?
重い物も平気で持ってたから?
『水頭症』・・・職業柄、障害や先天性の病気のことについての知識は
普通の人よりあったので、赤ちゃんの将来に暗雲が立ちこめているのがすぐにわかった。
「どうして・・・」
待合室で待っているパパの顔を見た瞬間
抑えていた涙がこぼれ落ちた。
パパがついてきてくれてなかったら・・・
きっと普通じゃいられなかった。
帰りに産院の受付で、赤ちゃんへのメッセージカードを返された。
出産の時に赤ちゃんに渡すように用意していたのだった。
「もしここで産むようなことになったら、また出してください」
ここでは出産できる赤ちゃんじゃないとレッテルを貼られた気がした。
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